空間と文脈のあいだに、その場所だけの物語を描く。
Stories shaped by place, between space and context.

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What’s SKNAll


What’s SKN


 2026.4.1



Studio Kosuke Nakamura - このスタジオは、私たちの暮らしについて新しい形を模索し続ける場所だ。

私がこの場所をスタジオと名づけたのは、まだ見ぬ空間を共につくりゆくクライアントや職人たちに敬意を込めたから。建築はひとりの想像力で完成するものではない。むしろ他者とのコミュニケーションを通じてより良いデザインが生まれるはずだ。このスタジオが様々な挑戦、試行錯誤のきっかけになるように、今日も私は線を描く。

SKNは、単に建築を設計するだけでなく、設計のプロセス自体を楽しむスタジオでありたい。設計という長いプロセスだからこそ、新たな発見や感動を設計者だけでなくクライアントやメーカーの共有財産にできないだろうか。

世界各地の工場に足を運ぶのは、デザインを良くするという現実的な目的のためだけではない。そこには、もっと根源的な、生きる歓びがある。過程を知ることで、これから立ち現れる空間が唯一のものだという確信を得られる。それはほんの数秒のAIの思考では到底掴めない感覚であり、人間がつくる建築の価値だ。

私が生まれ育った大阪は工場の街として知られている。建築設計を始めてから、数多くのデザインを生産力で支えてきた故郷の偉大さを改めて感じている。
デザインによって、多くの作り手に光が当たることを願っている。それは、生きる歓びを享受する私の使命でもある。設計という仕事は、できるだけ多くのプロセスを魅力的なものとして伝える必要があるように思う。

このスタジオは、建築をより軽やかに、より洗練され、そしてより親密な存在にしていきたいと考えている。
私の考えるSKNとは、空間と文脈の間に、美しい物語を描くことである。

私は最初にひとつのスツールをデザインした。陶芸家と左官職人、それぞれ別の道を歩む土の代弁者が協業することで、新たな質感を空間に持ち込んだ。
家具ひとつでさえ建築空間を構成できると考えている。むしろそれは、生活者にとって最も親密な建築である。

繊細な脚は建築の柱のように、有機的な座面のシルエットは屋根のように空間に線を引く。
家具や器のような小さな存在もまた、空間をつくる。

デザインは時間がかかる作業の連続である。スタジオは、そのさらに長い時間の中で成長していく場所である。
この場所での新しい出会いを楽しみにしている。

2026.4.1
中村幸介


  ⒸStudio Kosuke Nakamura 2026